GSMA IntelligenceがHuaweiと連携して執筆した新たな報告書が、UNESCOのデジタル・ラーニング・ウィーク(Digital Learning Week)で発表

パリ、2026年9月11日 /PRNewswire/ — 昨日発表された新たな調査によると、モバイルブロードバンドのサービスエリア内にあるにもかかわらず、3人に1人を超える人(38%)がインターネットを利用していません その原因は多くの場合、デジタルリテラシースキルの不足にあります。

新たな報告書『格差を埋める:AI時代のデジタルリテラシー向上』は、GSMA Intelligenceが執筆し、Huaweiとの協力のもと制作されたもので、デジタルスキルとAIリテラシーの不足、ユーザーの信頼の欠如によって生じ、31億人に影響を及ぼしているデジタルデバイドを指摘しています。

Report Launched at Enhancing Digital Literacy in the AI Era Media Roundtable
Report Launched at Enhancing Digital Literacy in the AI Era Media Roundtable

AIは利用機会を広げる一方、リスクも高める

既存の業界予測では、こうした能力格差を解消すれば、2030年までに世界のGDPが約3.5兆ドル増加する可能性があり、その増加分の90%以上は低・中所得国(LMICs)にもたらされるとされています。モバイルブロードバンドの通信エリアは現在、世界人口の96%をカバーしています。

UNESCOのデジタル・ラーニング・ウィーク(Digital Learning Week)で発表されたこの報告書は、人工知能が、十分なサービスを受けられないコミュニティにとって、架け橋になる一方で障壁にもなり得ると示唆しています。AI搭載の音声アシスタントや、画像、音声、動画を扱えるアプリケーションは、読み書き能力の低いユーザーがテキストを入力せずに利用できるよう支援します。一方で、安全に利用するために求められるセキュリティーや批判的思考の水準も高まります。しかし同調査は、ユーザーには今や、データプライバシーを理解し、詐欺やディープフェイクなどのリスクを見極める能力が求められると警告しています。

この調査はWorld Bankの統計を引用し、生成AI(GenAI)リテラシーが最も価値の高いスキル分野であり、賃金プレミアムは最大36%に達し、デジタルスキルや従来型AIスキルによる賃金プレミアムを大幅に上回るとしています。

著者らは、基礎的なデジタル研修に重点を置いた施策を講じなければ、ネットワークが全域をカバーしている地域でさえ、AIの急速な普及によって既存の不平等が固定化される恐れがあると警告しています。

移動式教室が遠隔地でのスキル習得を支援

デジタル・インクルージョンの取り組みは通常、デジタル技術の利用から取り残されるリスクが最も高い人々を対象としており、農村部や遠隔地のコミュニティ、農村部の学校の児童・生徒と教員、高齢者、女性や少女などが含まれます。

同報告書は、地域に根差した実施モデルの必要性を強調し、現場で実証された例としてHuaweiのSkills on Wheelsの取り組みを挙げています。なかでも、太陽光発電で稼働するDigiTruckの移動式教室は、オフグリッド地域にハードウェアや農村部での通信環境、AIリテラシーを含む実践的な研修を提供しています。

2019年以降、Skills on Wheelsプロジェクトの研修コースを21か国で13万人以上が受講し、さらに多くの人々が間接的な恩恵を受けています。DigiTruckの講師は、受講者に新たに身につけたスキルを他の人に伝えるよう促しており、実際にそうした共有が行われていることも確認されています。ケニアのMinistry of Information, Communications and Digital EconomyによるDigiTruckに関する報告書によると、調査対象となったDigiTruck受講者の79%が、新たに習得したデジタルスキルを家族や仲間に伝えていました。

政策立案者にAIリテラシーを中核インフラと位置づけるよう要請

利用格差を解消するため、同報告書は政策立案者、通信事業者、テクノロジーベンダーに対し、連携して次の4項目を優先するよう求めています。

  • AIに関する実践的な理解、オンラインの安全性、情報検証を、国家レベルの基礎要件として位置づけること。
  • 公共サービス全体で多言語対応の音声・対話型インターフェースを導入し、利用者側の技術的な障壁を最小限に抑えること。
  • 通信事業者の通信網、ベンダーの技術、現地NGOのネットワークを組み合わせた分野横断型パートナーシップを通じて、移動型学習ユニットを拡充すること。
  • 受講者数ではなく、タスクを自力で完了する力や、詐欺に対処する力を基準に成果を評価すること。

GSMA Intelligenceの調査・コンサルティング部門責任者Tim Hatt氏は、次のように述べました。「デジタルリテラシーは、もはや固定的な基準値だけでは定義できません。接続環境だけでは不十分です。能力、システム設計、信頼は一体となって進化しなければなりません。この数兆ドル規模の機会を生かすには、ステークホルダーは、地域で信頼されているチャネルを通じて、多層的なAIリテラシーを人々の日々の暮らしや仕事に直接取り入れる必要があります。」

Huaweiの編集総責任者Gavin Allenは、次のように述べました。「移動式教室は、十分なサービスを受けられない人々がテクノロジーへの物理的・心理的な障壁を乗り越える上で、非常に大きな役割を果たしてきました。私たちは、AI経済へ移行する中で誰一人取り残されないよう、地方自治体や業界パートナーと連携し、デジタルリテラシーの向上を引き続き推進していきます。」

この秋、フランスで新たなDigiTruckプログラムが開始されます。イル・ド・フランス地域の複数都市で、低所得層や十分なサービスが行き届いていないコミュニティを対象に、デジタルスキル研修を実施します。

報告書全文は、GSMA Intelligenceの調査ポータルでご覧いただけます。

https://www.gsmaintelligence.com/research/research-file-download?reportId=83651&assetId=83691