• 全国に事務所と顧客基盤を持つ英国の有力資産運用会社は、新たな分析で英国が「先進国で最も地理的格差の大きい経済」であると指摘
  • Rathbones、予算案で全地域の成長・投資支援に向けた断固たる措置を要請、高いエネルギー・コストと不十分な交通網が企業投資を阻害し機会を制限すると警告

ロンドン, 2025年11月7日  /PRNewswire/ — 英国を代表する資産運用グループの1つであるRathbonesによると、南東部以外の地域における深刻な投資不足は、英国の経済見通しに重大な足かせとなっており、早急な対応が必要です。

Rathbones says its plan supports investment-led growth.
Rathbones says its plan supports investment-led growth.

秋の予算案に先立ち財務大臣に向けた主要な推奨事項を発表したRathbonesは、政府に対し、長年にわたる地域資金配分の怠慢を是正し、英国経済全体の潜在力を解き放つよう求めています。同社は英国が複数の指標において先進国中最も地理的格差の大きい経済体であると警告しています。

Rathbonesが発表した分析報告書「繁栄の構築:英国の成長と投資に向けた5つの推奨事項(Building Prosperity: Five Recommendations for Growth and Investment in the UK)」では、インフラやエネルギー・コストなどの地域格差が英国の経済的潜在力を損なっている実態を明らかにしています。交通機関への1人当たり支出を例に挙げると、ロンドンは次に高いスコットランド地域よりもその額が80%高いことを同報告書は指摘しています。これは、ロンドン以外の9大都市では、欧州の同規模都市における67%と比べて、公共交通機関で都心まで30分以内に到達できる住民が40%に留まることを意味します。

繁栄の構築(Building Prosperity」と題した報告書は、Rathbonesのエコノミストおよび投資調査チームによる広範な分析と、全国の顧客からの知見に基づいています。政策行動の5つの重要な分野(年金、法人税、地域/公共投資、富裕層課税、不動産/住宅市場改革)を特定しています。報告書は、「大胆な投資主導型アプローチのみが、長年にわたり英国経済を阻害してきた低成長と増税圧力の高まりという悪循環を断ち切れる」と主張しています。

地域格差の影響に関する主な調査結果は以下の通りです。

  • エネルギー・コストと競争力:英国の産業用電力価格は先進国平均の中央値を約50%上回り、米国の4倍、欧州平均の1.5倍に達しています。これはロンドン以外のエネルギー集約型産業(製造業やデータ・センターなどデジタル経済の要となる分野)に特に深刻な打撃を与えています。
  • インフラストラクチャの遅れと機会損失:HS2北路線の計画中止やノーザン・パワーハウス鉄道(Northern Powerhouse Rail)の進捗の遅れは、北部地域の成長阻害リスクを高めています。Rathbonesは、ロンドン以外の主要交通プロジェクトへの再コミットメントと、都市・地域への意思決定権限のさらなる委譲を提言しています。
  • 計画システムのボトルネック:報告書は、英国の計画システムが遅延とコストを生み出している実態を強調しています。それによれば、主要な計画決定のうち、法定期限の13週間以内に決定されているのは4分の1未満にとどまっています。Rathbonesは政府に対し、計画・インフラ法案を骨抜きにせず可決し、主要プロジェクトの承認・実施を加速させるとともに、計画システムに十分な資金を確保することを要請しています。

Rathbonesウェルス部門CEOであるCamilla Stowell氏は次のように述べています。「私たちの顧客は、英国経済を牽引する現実世界の活動を構築・管理する中核を担っています。しかし、交通、エネルギー、公共サービスへの投資不足により、あまりにも多くの地域が取り残されています。政府が成長促進を真剣に考えるなら、地域投資とインフラ改革を最優先すべきです。証拠は明白です。的を絞った投資は機会を創出し、雇用を生み、全国の企業を支えるのです。」

Rathbonesの資産配分責任者であり本分析の筆頭著者であるOliver Jones氏は次のように付け加えました。「地域投資の主眼は、公平性の問題解決だけでなく、英国の経済的可能性を解き放つことにあります。私たちの研究は、包括的なインフラ支出とエネルギー改革が成長を促進し、雇用を創出し、全国の企業を支えることを示しています。政府は今すぐ行動し、あらゆる地域が国家の繁栄に貢献し、その恩恵を受けられるようにしなければなりません。」

Rathbonesの分析報告書「繁栄の構築(Building Prosperity」では、政府に対して以下の措置も求めています

  1. 年金制度を通じた投資促進
  2. 法人税制の改革
  3. 資産への追加課税の回避
  4. 住宅市場の活性化

編集者へのメモ

報告書の全文はこちらをご覧ください。

press@rathbones.comまでお問い合わせください 

Rathbonesについて:rathbones.com

Rathbones Group Plc(Rathbones)は、プライベート顧客(個人および家族)、慈善団体、受託者、専門パートナー向けに投資および資産管理サービスを提供する英国を代表する企業の一つです。Rathbonesの目的は、より多くの人々が資産を適切に運用し、豊かな生活を送れるよう支援することです。

1742年に創業した同社は、何世代にもわたり顧客の資産を管理・保全・成長させる信頼を得てきました。サービスには、裁量投資運用、ファンド運用、税務計画、信託・会社管理、金融アドバイス、銀行業務が含まれます。Rathbonesはまた、ファイナンシャル・アドバイザーが顧客にとって望ましい成果を実現できるように支援しています。

Rathbonesは、資産運用部門であるRathbones Asset Management Limitedを通じた163億ポンドを含む、総額1,130億ポンド*の顧客資産を運用しています。FTSE 250企業である Rathbones は、英国およびチャンネル諸島の20以上のオフィスに約750名の投資専門家を含む3,350名以上のプロフェッショナルを擁し、顧客に高品質で個別化された資産管理サービスを提供しています。

*2025年9月30日現在

写真 – https://mma.prnasia.com/media2/2816015/Rathbones.jpg?p=medium600
ロゴ – https://mma.prnasia.com/media2/2815851/Rathbones_Logo.jpg?p=medium600