北京(中国)、2025年5月1日 /PRNewswire/ — 中国の国営テレビ局中国中央電視台の国際部門CGTNは、中国国家主席習近平(Xi Jinping)氏による華東(中国東部)・上海訪問の様子を放映しました。この番組は、習近平国家主席のAIインキュベーターとNew Development Bank視察を中心に、中国によるAI産業の発展を通じた技術革新促進に向けた取り組みや、この取り組みを通じた同銀行との事業協力の強化、また環境・革新・持続可能な開発により、より多くの成果を上げようとする意欲などを取り上げました。
2月には、上海でDeepSeekモデル、政府補助金の計算資源、高品質なデータベースといったAI資源への一元的アクセスを可能にする人工知能エコシステムプラットフォーム「AIスーパーマーケット」が初めて公開されました。
この取り組みは、100社を超える企業を擁する大規模モデルインキュベーター「Shanghai Foundation Model Innovation Center」の昨今の進捗を示すものです。
このインキュベーターは6万平方メートルもの広さを持ち、計算リソースの補助金、資金調達ネットワークに加え、オープンデータプラットフォームを含む18の支援政策などの開発者向けエコシステムの成長を支援するリソースを提供しています。
先日、国家主席は上海視察の一環としてこのインキュベーターを訪問し、同市に対してAI開発とガバナンスの分野で先導的役割を果たし、世界的な影響力を有する科学技術革新の拠点建設を加速するよう呼びかけました。
今回の視察は中国指導部がAIに関する専門的な勉強会を開催した4日後に実施され、国家主席はこの戦略的分野で先行優位を確立するよう指示を出しました。
科学技術革新の拠点
同センターは、中国初の大規模AIモデルに特化したインキュベーター兼アクセラレーターの一つとして機能しており、世界屈指のグローバル競争力を持つAI産業クラスターの構築を目指す上海の取り組み強化を目的として、2023年に正式に設立されました。
入居企業の支援に向けて、同センターは5つの主要な機能プラットフォーム(計算資源の配分、オープンデータ、評価サービス、金融サービス、総合サービス)を構築し、テキストコーパスや計算資源、投資資金、申請相談といった多岐にわたる支援を行っています。
また、消費者、芸能、金融にまたがる主要な応用分野における多様な小規模垂直シナリオモデルの世界初公開を加速するため、優先度の高い政策支援を拡大して、大規模モデルイノベーションの多岐にわたる産業への統合を促進しています。
習近平首席は、「AI技術は急速に進化しており、爆発的な成長段階を迎えようとしています」と述べ、都市がAI産業の育成における成功経験をまとめ、AI開発とガバナンスの先導的役割を果たすよう促しました。
一棟の建物内に基礎モデル産業チェーンの企業を集結させることで、協業に最適な環境の構築が可能になります。現在、ここには基礎技術、アプリケーション開発、シーンデザイナー、計算資源支援、製品マーケティングなどを手掛ける企業が拠点を置いています。
入居企業の急成長やセンターの人材需要に対応するため、上海市徐匯区はAI人材を広く世界から採用する計画を発表し、West Bund International Talent Hubを設立して企業と人材のマッチング事業を開始しました。
この人材ハブにはShanghai Emerging Industry Young Entrepreneurs Associationも設置されており、若手起業家のイノベーション先導を支援しています。
若手イノベーターとのサロンに参加した習近平氏は。「AIは新興産業であると同時に、若者の産業でもあります」と述べて、若手に才能とスキルを発揮し、中国の現代化に邁進するよう促しました。
グローバルサウスの質の高い発展
この日、New Development Bank(NDB)を訪問した習近平氏は、同機関のDilma Rousseff社長と会談しました。
同氏は、BRICS諸国への協力あってこそ、より広範かつ質の高い発展の段階に入ることができたこと、また同行が質の高い発展の第二の黄金時代へ導いたことについて言及しました。
BRICS諸国によって設立された国際開発銀行New Development Bankは、2023年末までに加盟国の約350億ドル相当の100件を超える事業を承認しており、加盟国の経済発展を保護するとともに、国際経済ガバナンスシステムの改善に貢献しています。
なお、同行はインドの都市鉄道やブラジルのグリーン風力発電事業、そして中国の高速道路事業に至るまで、効率的かつ現実的な協力モデルによって南南協力を促進し、多国間協力の手本を示してきました。
習近平氏は、同行を「グローバルサウスの一体化と自己改善に向けた先駆的な取り組み」と評し、グローバルサウスの開発ニーズを考慮し、より高品質で低コストかつ持続可能なインフラ融資を提供するよう呼びかけました。
一方Rousseff氏は、単独主義と保護主義が産業とサプライチェーンを不安定にすると述べ、同行が引き続き開発途上国と新興市場の発展に貢献していくであろうとコメントしました。
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