中国寧徳市発、2025年4月23日付け /PRNewswire/ — CATLが2025年4月21日に、初の開催となるスーパーテックデー(Super Tech Day)において3つの画期的なEVバッテリー製品を公開しました:デュアルパワーバッテリーのFreevoy、世界初の量産ナトリウムイオンバッテリーのNaxtra、そして第2世代超高速充電バッテリーのShenxing、さらには大型トラック用統合型24VスタートストップバッテリーのNaxtra。これらの革新的なイノベーションは技術的な限界を打ち破り、業界を本格的に「マルチパワー時代」へと導くものです。

Freevoyデュアルパワーバッテリーは、単一のテクノロジーパスの制限を超えてユーザーのカスタマイズニーズを満たす、先駆的なクロスケミストリーシステム設計を導入しています。Naxtraは世界初の量産可能なナトリウムイオン電池であり、資源の制約を打ち破り、新しいエネルギー産業の基盤を強化するものです。第2世代Shenxing超高速充電バッテリーは、その最高12Cの充電速度で、超高速充電技術の世界新記録を樹立しました。

Naxtraバッテリー:パフォーマンスの限界を打ち破り、エネルギーの未来を駆動します

CATLのNaxtraバッテリーは、材料自体の性能限界を打ち破り、ナトリウムイオンバッテリーとして初めての大量生産を成し遂げました。ナトリウムは本質的に安全なものであり、埋蔵量も豊富であるため、リチウム資源への依存を効果的に低減することで、新たなエネルギー技術の基盤を強化するとともに、エネルギー利用を「単一資源への依存」から「エネルギーの自由化」へと推進します。

Naxtraバッテリーの製品群には、Naxtra普通乗用EVバッテリーと、Naxtra大型トラック用統合型24Vスタートストップバッテリーの、2つのカテゴリが含まれています。これら両方とも-40°Cから+70°Cまでの全温度範囲において動作が可能であり、バッテリーの極端な温度に関する制限を再定義するものです。Naxtra普通乗用EVバッテリーは、-40℃でも90%の使用可能電力を維持し、充電状態(SOC)が10%という極めて低い充電状態においても、そして-40℃の温度下でも、Naxtra普通乗用EVバッテリーであれば顕著な電力低下はありません。

CATLのNaxtra普通乗用EVバッテリーは、175Wh/kgのエネルギー密度を達成しており、これはナトリウムイオンバッテリーの中では世界最高であり、LFPバッテリーに匹敵するものです。500キロメートルの航続距離と、10,000サイクル以上の走行が可能で、メンテナンスコストを大幅に削減します。安全性の面では、Naxtraバッテリーは材料レベルにおける燃焼を助長する要因を排除することで、「受動的な防御」から「本質的な安全性」への画期的な変革を実現しています。

CATLのNaxtra大型トラック用統合型24Vスタートストップバッテリーは、8年以上の耐用年数を誇ります。従来の鉛蓄電池に比べて、総ライフサイクルコストを61%削減します。この製品は、全容量にわたって深い放電深度、-40°Cでのワンクリック始動、そして1年間使用しなかった後でも始動できる機能など、独自の利点を提供します。鉛蓄電池と比べて、より効率的で、環境に優しく、経済的であり、商用車を車両と電池が一体として古くなる鉛フリーの時代へと導きます。

CATLがナトリウムイオン電池の性能において成し遂げたこの大きな進歩により、電池の極寒環境における応用のギャップが埋められました。ナトリウムイオン電池の性能の飛躍的な向上は、電池のフルシナリオ応用における重要な進歩です。CATLのFreevoyデュアルパワーバッテリーは、このようにして誕生しました。

Freevoyデュアルパワーバッテリー: エネルギー自由化のマルチパワー時代の到来

Freevoyデュアルパワーは、CATLのデュアルパワーアーキテクチャと自己形成アノード技術の深い統合による画期的な製品です。デュアルパワーアーキテクチャとは、バッテリーパックに2つの強力な「独立エネルギーゾーン」があるもので、二元的な高電圧、二元的な低電圧、二元的な構造、二元的な熱管理、二元的な熱暴走安全保護の5つの二元的な機能を実現して、電力出力の継続性、安定性、安全性を確保することを意味します。このデュアルパワー設計と、革新的なソフトウェア統合により、今後のL3およびL4自律運転時代の車両に、より安定した信頼性の高い電源が提供されることになります。

「自己形成アノード技術」とは原子レベルにおける画期的な進歩であり、バッテリーの体積エネルギー密度を60%、重量エネルギー密度を50%増加するものです。これは、同じバッテリーパックの体積にさらに多くの電力を組み込むことが可能になり、より長い航続距離をサポートできることも意味します。この技術は、様々な材料システムと柔軟に組み合わせることが可能であり、NCMシステムと組み合わせることでエネルギー密度を1000Wh/L以上に高めることができます。

Freevoyデュアルパワーバッテリーにより開拓された「デュアル電動範囲拡張」(dual-electric range extension)テクノロジーにより、車両の運転状態とユーザーの運転習慣に基づいて、2つのエネルギーゾーンの配分戦略を直感的に調整することができます。デュアルパワーバッテリーのメインエネルギーゾーンには、ユーザーの運転習慣やシナリオに応じて、様々な化学システムのバッテリーセルを使用して日常の運転ニーズを満たすことができ、拡張範囲エネルギーゾーンでは、高比エネルギー自己形成アノード技術を採用することで、より大きな容量を提供してユーザーの長距離走行ニーズを満たすことができます。

異なる化学システムにわたる3つのデュアルパワーソリューションが会場でリリースされました:

•  ナトリウム-LFPデュアルパワーバッテリー – NaxtraとLFP自己形成アノードバッテリーを組み合わせ、ナトリウムイオン技術の低温性能を最大限に活用して、長距離走行を実現しながら寒冷条件でも優れた体験をユーザーに提供します。

•  LFP-LFPデュアルパワーバッテリー – 第2世代のShenxing超高速充電バッテリーとLFP自己形成アノードバッテリーの組み合わせです。3メートルのホイールベースを持つセダンの場合、電気だけで1,000キロメートルの航続距離を容易に達成することができ、1キロメートルあたりの通勤コストをわずか0.1元(約2円)まで削減します。

•  NCM-LFP/NCM-NCMデュアルパワーバッテリー – NCMバッテリーとLFP自己形成アノードバッテリーを統合することで、メインエネルギーゾーンにおけるNCMバッテリーのピーク充電率12Cを達成し、1メガワットを超える電力を供給します。充電状態が20%まで低下していても、600KW以上の電力を出力することができます。NCMバッテリーとNCM自己形成アノードバッテリーで構成される製品のアップグレードバージョンは、ホイールベース3メートルのセダンで180kWhを超える容量を実現し、1500キロメートルの純電気航続距離の壁を突破しました。

CATLのFreevoyデュアルパワーEVバッテリーは、ユーザーのニーズを中心に据え、様々な化学システムが「連携して相互に補完」できるようにすることで、単一の化学システムがすべてのシナリオに適応するのを妨ぐ技術的なボトルネックを克服します。これにより、様々なコストセグメントとアプリケーションシナリオにおいて、カスタマイズされたバッテリーパフォーマンスが可能になります。

デュアルパワーからマルチパワーにわたる革新的なアーキテクチャは、電気自動車の分野に限定されることなく、電気バス、大型トラック、航空機、、船舶、産業・商業用途などあらゆる分野に導入され、あらゆるシナリオで再生可能エネルギーの産業化を加速します。同時に、固体電池などの最先端技術の応用プロセスも加速することになります。

2世代Shenxing超高速充電バッテリー:世界記録の樹立

CATLが2023年にShenxing 4C超高速充電バッテリーを発売したことで、超高速充電の時代が到来しました。CATLの第2世代Shenxing Batteryのリリースにより、超高速充電性能の限界が再び押し上げられ、充電速度の世界新記録が樹立されました。

CATLの第2世代Shenxing超高速充電バッテリーは、800 kmの航続距離と12Cのピーク充電速度の両方を備えた世界初のLFPバッテリーです。1.3 MWのピーク充電電力により、充電1秒あたり2.5キロメートルの航続距離を実現し、待ち時間のストレスを実質的に解消します。-10°Cの低温環境でも、第2世代のShenxing超高速充電バッテリーは、わずか15分で5%から80%充電状態まで充電することが可能であり、業界最高の電流充電レベルよりも100%高速です。

さらに、CATLの第2世代Shenxing超高速充電バッテリーは、あらゆる温度範囲と充電状態において強力な電力を供給します。低充電状態でも830 kWの出力を維持します。-10°Cの過酷な環境、低充電でも、0 ~ 100 km/h加速の電力要件を容易に満たすことができます。

マルチパワーバッテリーの本質は、パワーバッテリーを「パラメータ駆動」段階から「需要駆動」段階に導くことです。CATLは、テクノロジーの限界を常に探求し、突破し、新しいエネルギー産業におけるマルチパワー時代、つまり真のユーザー中心の時代を先導しています。